国道438号旧道 土釜橋
細い渓谷に架かる、昭和5年竣工の赤いアーチ橋。
33.974501, 134.080203 [周辺図]
2020 3/16
バイクを止める場所が無かったので、少し離れた所に止めて歩いて来ました。
府能隧道からここに来るまでの間、雨が降ったり止んだりで嫌になりましたよ。天気予報は晴れだし、雨雲レーダには少ししか映ってないし...。
これが土釜橋です。
親柱には至徳島六十七粁、
どがまはしとあります。
補修されていて古い橋には見えないですね。
旧道になってから歩道が付けられたようです。
右岸には遊歩道があります。
なぜ遊歩道があるかというと...
橋の下が凄いことになってるんです(笑
あれが「甌穴」とかいうやつかな?
いやぁ、自然の力って凄いなぁ。何年かけたらこんなものが出来上がるんだ。
あっ、天然のトンネル見っけ!
こちら側(渡った先)は車が曲がりやすいように内側が拡張されています。
親柱には貞光川
もう一つの親柱には土釜𣘺とあり、"土木學會選奨土木遺産"のプレートもあります。
肝心の竣工年が書かれていなかったので土木学会のページを見ると
竣工年:昭和5年でした。
近くに大きな説明板がありました。
橋には関係ないので気になる人は頑張って読んでください←
その横には土釜の説明板があります。
"「土釜」の渓谷は、堅硬な緑色片岩の岩層を川が横断することによって、侵食構成されたもので渓流は幅2mばかりにせかされて滝となり3段に落ちること7m、滝つぼは、狭い釜状で、白波が渦巻き沸騰するが如し、この滝つぼを1の釜という、ついで2の釜、3の釜を通過するがいずれも岩盤の底を深くえぐった深渕である。"
遊歩道に進んでみましょう。
あっ
立派な赤いアーチが見えました。
深い...。
少し移動しました。
ちなみに土釜橋の選奨理由は"紅葉と滝が美しい渓谷に架かる鋼アーチ橋である。井桁に組まれた鉛直材の頂部がアーチ状の縦桁で連結された点に特徴がある。"とあるので、秋に来たら紅葉と橋のコラボが見られるんでしょうね。
冬は冬で葉が無いので、良く見えるのがいいですけど。
"塗装記録表"がありました。塗装年月は...平成28年1月かな?
橋の下に続く遊歩道があるようなので、そこまで進みます。
横から見ると、思っていたより長く見えます。
この遊歩道は橋を見るためじゃなくて、土釜を見るために造られたんでしょうね...。
大きな甌穴だなぁ...。
雨が降ってきたのでレンズの上側に手を置いて雨が付きにくいようにします。
地面も岩が多く、滑るので気を付けて進みます。
選奨理由の"井桁に組まれた鉛直材の頂部がアーチ状の縦桁で連結された点に特徴がある。"というのは、アレが鉛直材でアレが縦桁というのか...。
土釜橋の解説シートの説明を見ると...
"細かな斜材からなるレース状の鋼板が2本のアーチリブの間でクロスしてアーチの下面をつくり、"ふむふむ、
"アーチリブと補鋼桁は斜めにクロスした細い部材でつながれている。"うんうん。
やっぱり説明があると面白い。
自分で橋の説明ができるように頑張ろ...。
ちなみに橋の形式は"2ヒンジ鋼ソリッドリブ上路アーチ橋"。
上路アーチは分かるけど、2ヒンジ鋼ソリッドリブって何だ?
調べてみると、アーチリブの両端がヒンジで固定されているのが"2ヒンジ"で、ソリッドリブが..."アーチリブが1つの箱桁断面あるいは円形断面で構成される"...、良く分からない(^-^;
とにかく、"ブレースドリブ"じゃないやつって事ね!!( ;∀;)
緑と赤。美しい...。
あれがアーチ状の縦桁だね
最後に。
左岸下流側から橋を見て終わり。
奥に見える拡張部分は、"アーチリブ"の外側にコンクリートの柱を立てて拡張していたみたいだね。