【名張川】国道25号 五月橋

昭和3年竣功の国道25号、非名阪を代表する橋。隣では新橋の架橋工事をしていて、五月橋は撤去される予定らしい。

 

(重要)画像が表示されなくなったので一部内容を変更してこちらに移行しました。

 

34.699763, 136.060119

2019 11/3

橋から少し離れた場所にバイクを止める。

なんでこんな場所にバイクを止めるかというと、他に止める場所がなかったから。

 

現在、五月橋の横に新橋を建設しているらしく、工事関係者の駐車場はあったが、訪問者用の駐車場はなかった。どうやら、観光地ではないらしい ←

停める場所を探すために付近を行ったり来たり。橋を渡り三重県側に止められそうな路肩があったので停車。

橋の方向へ向かうと、工事現場が見えてきた。

これが新、五月橋か。

(普通だな...)

五月橋との位置関係はこんな感じ。

近くに作るという事は、川幅が付近で最も狭かったりするからなのだろうか。

だとしたら、この位置に橋を架けた昔の人は凄い。

カーブを曲がった先に橋がある。

おおー

って、さっき一度通ったんだった。でも、何回見ても感動しそう。

橋を見に来ている人が居る。

まぁ、(たぶん)有名な橋だろうし観光客ぐらい居てもおかしくないか。

居なくなるのを待とうか。

右側に、工事内容を記した看板があった。

わざわざ「上部」と書いてある。という事は「下部」の看板も設置されていたんだろうか。

左側の親柱。

写真を撮っていると、(写真奥に写っている)おじさんが近づいてきて、話しかけてきた。

 

...結果から言うと、16分ほど会話をしていた。

(執筆時は訪問から約1か月ほど経っているため、何を話していたかはあまり覚えていないが...)

 

どうやらxx県から毎週訪れているらしい。(確か...毎週だったはず。それで驚いたから...)

橋に詳しいようで、色々な事を教えてくれた。

私は橋についての知識が全然なく、ただ雰囲気、見た目だけ見て満足していたが、こうして色々教わると面白い。先生、と呼ばせてもらおう ←

 

話を聞いていると、五月橋が撤去されると言ったため、確認の為に念を押して「もう決まったんですか?」と聞いた。返事は残念ながら"Yes"

歩道にでも活用したらいいのに。なんて会話をする。地域の人たちも残してほしいと思っているらしい。

 

耐震性がないだか強度がないだかで撤去は決まっていたからか、文化庁登録有形文化財に登録されなかったらしい。(文化庁に知り合いが居るらしい...。先生、何者だ?)

確かに、架橋によって地域にもたらした効果などがあるだろうし、有形文化財に登録されていてもおかしくなかっただろうに。 

先生はこの橋の価値を私より何倍も理解しているだろう。そんな先生が登録されなかったことを残念がるということは......。

 

話の中で何度も言っていたが、とにかく、「凄く貴重」だということは分かって欲しかったらしい。 

熱意が伝わってくる。

「帰りのバスが来るから」ということで、先生は行ってしまった。

探索...というか訪問中に人に話しかけられること自体初めてだったし、さらに橋について教えてくれるなんて。いい経験ができた。

もっと色々教えてほしい...。ほら、まだ若いし、たまごを成長させてよ ←

(そういえば、バイクで駐車場所を探しているときに先生が"関係者以外立ち入り禁止"の場所から出てきていたような気がする。先生...)

 

五月橋の上流に名阪国道の橋が架かっている。先生はその橋の名前を「新五月橋」と教えてくれたけど、今造っている橋の名前はどうなるんだろう。

まさか...、"新"をつけない「五月橋」.....。

さて、右側の親柱。

たぶん今まで見た中で一番大きな親柱。

草でよく見えないが、「さつきはし」と書かれている。

親柱のおかげでとても立派な橋に見える。

新橋もリスペクトしてくれると良いのだが...。

ニートラスの端に銘板が取り付けられている。

昭和2年に作られたが、竣功は3年らしい。

今まで銘板に書かれた年が竣功年だと思っていたが、どうやら工場で作られた年らしい。

先ほど先生に教えてもらった。      

ニートラスの端の丸くなっているプレート、どうやら力を逃がすためにあるらしいが、約100年も前に人の手で加工した事が凄いらしい。先生に教えてもらった。

カーブがいっぱい。

こうして見るポイントを教えてくれるともの凄く有難い。

ニートラスからプラットトラスに変わる場所に、橋脚がある。

3径間の中央のプラットトラス。

この上の部分も、見ておいてほしいポイントらしい。

花やイルミネーションに囲まれるより、トラスに囲まれたほうが幸せだ。

反対側に来た。

こんなところに"おにぎりステッカー"がある。

橋に付けられている河川法許可表示板。

...!!!

橋を渡った先に、焼きおにぎりが!

かわいい。

橋の中央が県境になっていて、こちら側は奈良県

親柱を確認する。

五月橋。

名張川

正面から。

脇から橋を見る。

橋脚はコンクリート。端は石?

この付近は交通量が多い。先生と話している時も何台か橋を渡っていた。

それでも相変わらず、2ケタ国道とは思えないが。

右側面から橋を見る。

現橋と新橋が一緒に写っていたのでアイキャッチに採用。

橋脚。

ニートラスの外側の羽がかっこいい。好き。

というか、全部好き。

さて、バイクのところに戻るか。

こちら側のポニートラスにも銘板が取り付けられている。

内容は反対側と一緒。

おっと、次の目的地に向かおうとしていたが、やり残していたことを思い出した。

橋を渡り奈良県側に停車。(最初からここに止めておけばよかった)

そうそう、これこれ。

そう、バス停を確認しに来た...って、違う。

橋について書かれている石碑らしい。先生がぜひ見ておいてほしいと言っていた。

鎖から身を乗り出して撮影。

 

葉で見えないところがあったので別角度から。

読める...読めるぞ...。

内容を詳しく知りたい方は口語訳しているサイトがあるのでそちらをご覧ください。

 

最後にバイクと五月橋の写真を撮って、次の目的地に向かう。

 

こんな素人が意見するのもあれだが、やはりこの橋は残してほしかった。

だが、新橋ができようと五月橋があった事実は消えず、五月橋によってもたらされた恩恵は忘れられることはない...と思いたい。